腰かけて尻の涼しき陶の椅子

先日吟行で「むかし下津井回船問屋」へ行ったら陶枕を展示してありました。昔我が実家にもあって、父が涼しいと言って昼寝で使用していたのを思い出しました。人間の知恵ですね。こちらは頭ではなくお尻ですが、これも涼しいのです、、、。(2017年夏詠)

三尺の脚立の上の涼しさよ

そろそろ生垣の剪定を始めます。私の年中行事です。とは言うものの、やはり年を追って負担が大きくなってきた気がします。始めるまでが大変なんです。今日こそ、今日から、と思うばかりでとうとう六月に入ってしまいました。始めてしまえば掲句のような風にも出会えるのですけどね、、、。(2017年夏詠)

切目なき手水の音の涼しさよ

涼しさを感じるものに水音があります。掲句は阿智神社の手水の水音です。いつも程よい音でちょろちょろと流れています。信心深いわけではありませんが、貼ってある手水の使い方の案内に従って、、、。(2015年夏詠)

涼しさの集まる所椅子置かれ

まだ梅雨最中、晴れても気持ちよい暑さとはならない。昨日の蓮田、傍の道べりに休憩用のテントが一張りあった。とりあえず一休みと椅子に座ったら、ちょうどそこだけ、気持ちよい風が通っていた。土地の人の心遣いに感謝、、、。(2013年夏詠)