スケッチの一心不乱風光る

倉敷美観地区での句、あちこちに自分の世界に入っている方が、、、。以前そんな方から絵葉書を頂いた事があります。ご自分の絵を絵葉書にしたもので、あ、あの時に見た景だと即座に思いました。実際にはお会いした事がない方ですが、もしかしたらあのスケッチをされていた方の中の一人だったのかも知れませんね、、、。(2019年春詠)

手を上げて挨拶をして風光る

しまった大失敗。7年目に入っていました(12日)。とは言え、7年目ともなると感動もうすく、いつまで続けられるかなあ、と言った感じです、、、。そこでまたまた好きな季語「風光る」の句です、、、。田圃一枚隔てた向うにこちらを見ている人がいる。どうやら知り合いらしい。声を出すには遠すぎるのでそちらを向いて手を上げる。向こうも手を上げる。ちょっと冷たい風が心地よい。ただそれだけの事でした、、、。(2017年春詠)

狛犬を抱く狛犬風光る

時々見かけますね、こういう狛犬。掲句の狛犬は近所の神社にある狛犬です。残念ながら数年前から親のほうの一部が少し欠けています。県南では備前焼の狛犬の盗難が続いているようですね。狛犬あっての神社です。とんでもない話です、、、。(2015年春詠)

少年の会釈小さし風光る

田舎だから自転車の学生に出会うこと自体が少ないのですが、それでも朝の散歩の途中にたまにはすれ違うことがあります。中には大きな声で挨拶してくれる少年少女も居ますが、ほとんどは知らん顔で通り過ぎて行きます。向こうから来る少年をこの子はどうするだろうと思いながら黙って見ているとたまたま目が合って、瞬間少年の目つきは「しまった」というふうに見えましたが、ペコッと小さく会釈をして過ぎて行きました。反抗期の少年らしい顔つきでした、、、。(2015年春詠)

競走馬運ぶ車や風光る

競走馬を運ぶ自動車は馬運車(通称馬バス)と言うそうです。掲句の馬バスは国道53号線で見かけた馬バスです。ちょうど小さなコミュニティバスほどの大きさ、高い位置に小さな窓が付いています。色は薄いブルー系のいたって地味な色でした。馬匹の文字でそれと分かるだけで中は見えませんが、もしかしたら優秀なサラブレッドが運ばれているのかも知れないと、たてがみを靡かせて風の中を走る姿を想ったりしたのです、、、。(2015年春詠)

自転車のいつもの帽子風光る

昨日書いた東北訛りの方、プールへはいつも奥様と一緒で仲が良さそう。ジャグジーにそのご夫婦と、同年輩のご婦人一人、それに私の四人で浸かっていた時のこと、「わし、ちょっと汗をかきに行くワ」とご主人はサウナへ、三人が残った。「あんた、いつも一緒でええなあ」「そんな事ぁありゃあせんで」「家ではどうなン?」、ここでそのご婦人私のほうを見て、「殿方の前でこんな話をしちゃあいけんなあ」、私が「いいえ、聞こえませんからどうぞ」と言うと再び話し始めた。「○×△#$%」「□○♪&%$」「###○○○」、、、。(2014年春詠)

学校のチャイム遠くに風光る

そろそろ学校が始まります。私が住んでいる所は学区の外れなので、校庭の声までは聞こえませんが、チャイムの音なら風向きによっては聞こえてきます。ホントに遠くの小さな音です、、、。私の通った小学校は古い木造で、屋根の上にはチャイムではなくサイレンがありました。サイレンは朝昼晩の三回、大きな音で地区中にも時刻を告げていました。2キロメートルほど離れた私の実家でも聞こえるような音でした。たまたま帰省して、父から廃校になることを聞かされている時に、合わせたように昼のサイレンが聞こえてきたことがあります。花冷の頃でした、、、。(2013年春詠)

蔵の窓いづこも小さし風光る

吟行の集合場所、早島駅近くでの句。早島は初めてと思っていたのに、駅前の景観にどうも見覚えがある。そう思って考えていたら思い出した。確かに七、八年前に一度仕事で来たことがあった。もう少し春の進んだ頃で、ひどい雨の日だった。駅前から延びる広い道路が工事中でぬかるんでいた。駅も工事用のパネルで囲われていたように思う。たいした仕事ではなかったので忘れていたが楽しい内緒の秘密めいた仕事でした、、、。(2012年春詠)