わが辞書の後悔の項毛虫踏む

また毛虫を踏んでしまいました。まあ仕方ないですね。農家で育ちましたから、毛虫は悪い事をすると決まっていました。それで助かる植物もあるだろうし、それで生物のバランスも保たれている。と、実に勝手なことばかり考えるのです、、、。(2016年夏詠)

山寺の厠の窓に蜘蛛の糸

庭の奥まった所に、山の斜面に突き出すように作られた厠は木製の古い建物だったが、さすがに寺の厠、掃除は行き届いて清潔感があった。男性用のちょうど用を足す目の高さに窓が切ってあり、そのすぐ向こうが山の斜面で木が茂っていた。何んとは無しに眺めたその窓に、ちょうど光の加減で、、、。(2016年夏詠)

降りさうで降らぬ田植の空であり

昔のように多くの人が出ての田植風景は無くなりましたが、それでも昨日の日曜日は一日中トラクターや田植機のエンジン音が響いて賑やかでした。昨日は晴れて暑い日でしたが、遠近に動く田植機の風景には曇り空がよく似合います。それも今にも降りそうな深曇りの空、、、。(2016年夏詠)