近所に一枚だけ麦の植えられた田圃があります。他の田圃は稲作の準備にトラクターが動いていますが、その田圃だけは取り残されたままです。麦の収穫はもう少し先、他の田圃の田植が終わってからになります。その時になればあっという間に植田へと変わりますが、それまでもうしばらくは麦秋を楽しめます、、、。(2020年夏詠)
投稿者: 牛二
黄菖蒲の一つ夕べの小川べり
花菖蒲より杜若に近いと思う花です。いつの間にかこの辺りでは普通に自生するようになりました。夕暮を歩いていると水辺の草の中にポツンと一つ黄色の明かりのように見えます、、、。(2020年夏詠)
無人駅待合室に燕の巣
某無人駅の待合室。居心地が良いのだろう毎年燕の巣を見かける。巣の下には注意書、見上げるとおとなしく黄色い嘴が並んでいるが、親が戻って来ると途端に賑やかになる。燕の巣は徹底的に嫌われて取り除かれる所があるが、管理される方の優しさだろう、こういう景に出会うとうれしくなる、、、。(2020年夏詠)
雨意きざす風の重さや山法師
我が家自慢の源平山法師がきれいです。白い花の中にところどころ赤い花が混じります。赤い花の量は年によって変わります。今年は少し少な目、、、。(2020年夏詠)
籠りたる一日雨の五月寒
雨が降ると温度以上に寒い感じがします、、、。(2020年夏詠)
笑声に混じる異国語踊子草
踊子草の名前を知って何年になるだろうか。散歩コースの道端の小さな群がどんどん増えて、今ではそこら中に咲いている。その散歩コースで出会う異国から来た研修生の一団、住居が変わったのか仕事場が変わったのか、最近は一人だけ、、、。(2020年夏詠)
筍の一枚剥げば一枚青し
昨日に続き古い句です。近所の神社に生えて大きくなりかけた筍、剥く度に鮮やかな緑が、、、。色はきれいですが食べるには、、、。(1998年夏詠)
母の手の作りし寿司の芽山椒
古い句ですが母の日なので母を思い出して、、、。(1998年春詠)
受け流す風の強弱若楓
町内の掃除で近所の史跡へ行った時の句。こんもりとした小さな丘の上に大きな石碑が建っています。漢字ばかりで読めません。丘の隅っこに一本、楓の木があります。一緒に掃除をした古老が「ワシが子供の頃にはもうあったで」と言われる老木です。掃除の手を休めて汗ばんだ身体に風を感じながら聞く古老の話も楽しい、、、。(2020年夏詠)
トントンと上がる石段花は葉に
トントンと上がれるのはせいぜい十段、とりあえずそこで葉桜を鑑賞、、、。(2020年夏詠)