気が付けばもうこの大きさになっている道端の梅雨茸。大きさと言い、色艶と言い、美味しそうに見えるが茸は怖い、、、。(2019年夏詠)
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箒触れ雲散霧消梅雨茸
雨上がりの庭には時々変な物が生えて来る。庭に敷いた枕木の間に小さな団子状の怪しいかたまりがある。何だコレ?と箒でつついた途端に煙状に粉が出て飛び散った。まるで忍術のよう、、、。(2017年夏詠)
梅雨茸の名園なれば残されて
たぶん意図的に残されて、雨が少ないものだからしだいに乾いて、干し椎茸のような色になった梅雨茸、、、。(2016年夏詠)
傘踊りほどに並びて梅雨茸
台風のさ中、お越しいただきましてありがとうございます、、、。二三日雨が続くと、何でもない道べりに茸が生えることがある。それも一度にきちんと並んで。まるで傘踊りの行列みたいだ、と思ったときの句です。さて、台風が過ぎればそろそろ梅雨明けでしょうか、、、?(2014年夏詠)
神木の真実枯れて梅雨茸
小さな神社の狭い境内に大木が何本も生えている。ご神木になっているため伐採も出来ず、走り根に走り根が重なり、歩くのもままならない。そんな境内の一隅に、雷でも落ちたのだろうか、幹が大きく裂け、高い位置に洞の出来た杉の古木があった。傷んではいるものの、枝には緑の葉をつけ、それなりにご神木の風格が感じられた。掲句の年、境内の一本の走り根に沿って、多量の梅雨茸が生えているのを見つけた。走り根を辿っていくとその古木に行き当たった。見上げると枝は緑を失い、既に生気は感じられなくなっていた、、、。(1999年夏詠)