9月11日の句会から-1 句会は七句出句です。決まっている訳ではないのですが、出来れば当日句を出したいと思うと、朝の目覚めから無駄には出来ません。5時15分、この朝は鵙の声で目覚めました。ちょっと早いなあと思いながらの一句、、、。(2013年秋詠)
タグ: 秋
散り急ぐ桜紅葉となりにけり
植わっている場所にもよるのでしょうが、近くの土手の桜並木は秋になると待っていたかのように紅葉し散り始めます。紅葉が早いか散るのが早いか、ぐらいの勢いです。少し強い風が吹くと、まだ周囲が青々とした中に、ある朝突然に落葉を敷詰めた道が現れたりします。これはこれで結構新鮮な感じで、好きな風景ではあります、、、。(2011年秋詠)
子のごとく叱る草の実付けし猫
叱って効果がある訳でもなし、猫のほうも心得たもので、耳を畳んで首を縮め、おとなしくしているが身体は低く、いつでも逃げ出せる体勢をとっている。たいてい後二つ三つのあたりで気を緩めると、するりと逃げ出してしまう、、、。まあ草の実だから良いようなもので、下手をしてドブにはまって帰ってきた時は最悪である。風呂場の戸を閉め、引っかかれないように気をつけながら、しばらく格闘することになるのである、、、。(2010年秋詠)
通園のバス待つ母子手に野菊
俳句を始めて間もない頃の通勤途中の光景です。ああ、こういう光景を見ることも無くなったなあ。例えばあの時の子が5才だったら、今はもう20才の大人です。どういう青春を送っているのでしょうか、、、。(1998年秋詠)
叔父に聞く母のロマンス秋彼岸
叔父がポロリと話してくれた父と母のロマンス。きっと二人とも仏壇の向こうで慌てているだろうが、こういう話を聞けるのも叔父一人になってしまった、、、。(2012年秋詠)
撓みつつ月にかかりし雁の棹
日常の散歩で、こんな景色に出会えることも、あるのです。ほんとに偶然、タマタマです、、、。(2012年秋詠)
苦瓜の葉のおとろへも九月かな
近年グリーンカーテンが流行していますが、垣にして美しいのはやはりゴーヤです。特に裏側(つまり部屋側)から見て、ほど良い大きさの葉っぱと、光の透過性は最高です。水遣り後のまだ雫の垂れている垣を裏側から見ると、それだけで涼しさが増します。と、言うのは夏までの話、、、。九月になると、さすがに衰えが見えてきます。グリーンカーテンへの関心も薄れ、取り残した実が赤く割れて種を零しています。水遣りも忘れぎみ、そろそろ撤去の時期ですね、、、。(2011年秋詠)
秋の暮女が残す旅鞄
意味深な句が残っていたので一句。記憶にない、、、。(2002年秋詠)
老犬に田の畦狭し曼珠沙華
老化は足からと散歩に連れ出した老犬、視力は以前から衰えていたが、とうとう狭い畦道で足を踏み外すようになってしまい、もう散歩は無理だなと判断した頃の句です。あれから三年、また夏を越して曼珠沙華の季節を迎えることができました。他の犬たちからも別格と見られているようで、勝手気ままな老後を過ごしています、、、。我家の敬老日風景、、、。(2010年秋詠)
コンビニへ道一本の良夜かな
今年の十五夜は十九日です。さて、月は見られるだろうか、、、。(2012年秋詠)