逃げば追ひ追へば逃げして蛍かな

蛍を見ていると動きが速くなる時に強く光るようです。蛍二匹の動きを見ているとまるで恋、恋そのもののように見えます。一匹が強く光って逃げるように離れ、光が弱まる頃にもう一匹が強く光って後を追う。また光を強めて離れ、また後を追う。時々縺れて、なんてまるで恋そのもの。今年も先日実家に帰って観察してきました、、、。(2025年夏詠)

節くれの指より漏るる蛍の火

私の生家は庭まで蛍が飛んで来るようなところにあったが、中学生の頃に異常に蛍の多い年があり、無数の蛍が川の形の光の帯となって川を上り下りする、夢のような光景を見たことがある。すでに投稿少年だった私はそのことを文章に書いて、中学生文芸という雑誌に投稿した。さらにその文章を読んだ国語の先生から県の作文コンクールに出せと言われて、また書き直した記憶がある。だから、光景は現実で、夢ではなかったはずなのだが、最近では自分でもわからなくなってきた。二度と見ることは無いであろうし、夢の中の光景であっても構わない、蛍の川。句とは関係ない蛍の想い出でした。(2002年夏詠)