意味の無き声の零れてそぞろ寒

なんだかんだ言っているうちに秋も終盤に入って来ました。朝の散歩は寒いぐらいで、ついポケットに手が入ってしまいます。掲句、昨年のそんな頃の句、いったい何の声だったのだろうかと、、、。(2015年秋詠)

ボス猫の命短しそぞろ寒

ボス猫になるのは雄だが、人間社会と同じで、ボスになると忙しいようだ。そうでなくても疲れているのに、上に立つものの習性で、つい縄張りを広げたくなるのだろう、今まで渡ったことのない国道を渡ったりして車にはねられたりする。早ければ一ヶ月ほどで交代するボス猫もあるが、掲句の猫は一年ぐらいは君臨していただろうか。いつもこちらをジロリと睨み返して、ゆうゆうと我家の庭を横切っていく猫だったが、ある日車に撥ねられたのだろう、隣家の玄関先で動けなくなっていた。ほっても置けないので面倒を見ていたが、一週間程で亡くなった、、、。(2013年秋詠)