一月も今日で終りです。寒ももう少し、という事で掲句を。寒いけど、どこかに春の近さが感じられる空の色です。機影はどこにあるのやら、、、。(2016年冬詠)
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新築の家出来上がり春待てる
他所の事ながら新しい家が建つのは興味津々、散歩途中の楽しみだった。出来上がったのは今風の角ばった、屋根一面がソーラーパネルの家。我が家の頃とは工程も出来上がりもずいぶん違うなあと思っていた昨年の今頃の句。一年経つと家もすっかり周囲に溶け込んで、当たり前のようにそこにあります、、、。(2016年冬詠)
杖持つ手あげて横断冬の道
横断歩道の所まで杖を突いて歩いて来られた老人、信号が青になるとその杖を持ったままの手を上げて渡り始められた。杖は頭上高く、、、。(2016年冬詠)
木には木の地には地の熱雪解ける
木があると根本の周囲から雪が融けてゆく。大地も同じように日が当たっていても雪が早く融ける所とそうでない所がある。なぜだろうと、そんな事を考えていた時の句です、、、。(2016年冬詠)
ストーブの煙二手に分かれ出る
長い筒の先にH型の吐き出し口がついたストーブの煙突、さすがに見かけるのは稀になってしまいました。私が毎年見かけるのは二か所だけです。一か所は国道429号線沿いの峠にある雲海卵の販売所。もう一か所は倉敷阿智神社の社務所の裏手にある小さな作業所のような小屋。懐かしい煙です、、、。(2016年冬詠)
水門の錆びし鉄鎖も凍てにけり
衆楽園の水門です。寒くなったり暖かくなったり、まだまだ続きます、、、。(2016年冬詠)
押しあひて屋根をはみ出す冬雀
隣家の屋根に夕日を受けて雀が並んで賑やか。どの雀も丸々として夏よりは一回り大きく膨らんで見える。次第に数が増えて、そのうち押されて端っこの一羽がはみ出し、ばたばたと反対側に飛んでいく。いったい何を話しているのか、、、。(2016年冬詠)
ヨガマットくるくる巻いて着ぶくれて
一目でヨガ教室へ通うと分かるご婦人方、それぞれにくるくる巻いたマットを持って教室へと消えていく。教室の中は暖かいのだろうか、そうでないとあのままではポーズもままならないだろう。と思えるほどに着ぶくれて、、、。(2016年冬詠)
ぬり椀の湯気たつ大根一口に
今年は野菜の値段が高いらしい。それも庶民的な白菜やら大根が高いとなると年金生活者は困ってしまう。最近我が家の食卓にモヤシが多いのもどうやらそのせいらしい。掲句は昨年の冬、あきさ亭での句会で頂いた大根、今年なら一口とはいかないだろう、、、。(2016年冬詠)
校庭に弾む子の声春近し
子供は風の子だからいつでも声は元気に弾んでいる。春が近いからと思うのは寒がりな大人だからなのだろう。一時賑やかだった校庭もチャイムが鳴ればまた元の静けさに、、、。(2016年冬詠)