羽音して鳩の一群夏の暁

今日から七月、梅雨明までもう少しだろうか、、、。涼しいうちを狙って散歩に出た梅雨明の早朝、右に吉井川の河川敷、左に青田が広がる土手の上には朝の冷気が溢れていた。途中に砕石場があり、運び込まれた土砂が山になっている。夏草に覆われたその山陰から突然力強い羽音がして鳩の群が現れた。群は三十羽ぐらいはいただろうか、羽音を響かせ、頭上を越えたあたりで大きく円を描き、そのまま青田のかなたへ消えて行った。ほんの僅かな間の出来事だったが、夏の朝を感じる出来事だった、、、。(2003年夏詠)