昨年の旭川水系のダム湖、句会への途中での句です。今年は句会へ行けずダム湖の道も一度も通っていません。今年は旭川水系は水不足とか。万緑の代わりに湖底に沈んだ村が見えているかも知れません、、、。(2021年夏詠)
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亀涼し首だけ出して水の中
亀は甲羅干しをするものと思っていたら、石に足をかけて首だけが水の上、甲羅は水の中に浸かっている。まあこれだけ暑ければ、石の上では甲羅の中で蒸し焼きにならないとも限らない。脱ぐわけにもいかず、、、。(2021年夏詠)
青田風のの字大きく次の田へ
田植が終わったのがつい先日と思うのにもう青田になっています。風が遊んで行きます、、、。(2021年夏詠)
十センチほどと言へども蛇の衣
私は平気ですが、嫌いな人は嫌いなんですね。高々10Cmほどの切れ端でも、、、。(2021年夏詠)
炎昼の追ひ越してゆく陸上部
倉敷阿知神社の参道はトレーニングにちょうど良いのか時々高校生の集団に出会います。この時は後から来て追い越していった陸上部らしい一団です。さすがに元気で速い。次々に挨拶をしては追い越して行きます。挨拶を返すのが大変です、、、。(2021年夏詠)
山百合の一輪清し杉木立
学生時代の夏休みに自転車で中国地方を回った事があります。その時、確か萩から山陽へ抜ける山道だったと思いますが、大きな杉の林の中に一輪だけ咲く山百合の白い花が見えました。汗をかきながらペダルを踏んでいた時ですが、急に汗が引いて疲れが吹き飛ぶような感覚になりました。今は昔の古いお話です、、、。(2021年夏詠)
とうすみの一つ息する石の上
本当は息をしているわけでは無いのでしょうが、あの羽を開き閉じする動作のタイミングを見ているとついそんな気が、、、。(2021年夏詠)
いそいそと猫も主も梅雨晴間
梅雨が戻ったような天気なのでこの句を。思えば七夕と言えば星が見えない事が多いような気がしますね。夏休みに入っての月遅れの七夕ぐらいが星を見るには良い頃なのでしょうね、、、。(2021年夏詠)
全身に力蝮を打つ漢
朝の道に轢死の蝮の子が一匹、草原要注意の季節です。掲句は以前見た景を思い出して詠んだ句です。知り合いの農家の男性が畦道で大きな棒を何度も振り下ろす姿、遠くから見ても分かるその全身の力の入れよう、すぐに蝮と直感できました。後で聞くと確かにその通りでした、、、。(2021年夏詠)
開け放ち赤子泣かせる夏座敷
道路から数枚の田圃を挟んで家並があります。赤ん坊の泣き声がします。戸を開けた広い座敷の見える古い造りの農家、たぶんこの家です、、、。(2021年夏詠)