ああ、また厄介な季節がやって来ました。毛虫です、、、。(2018年夏詠)
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触れさうで触れぬ池の面夏燕
上手いもんです。時々触れているのもいますけど、、、。(2018年夏詠)
雨蛙バケツの柄杓占領す
酌み置きのバケツに朝になると雨蛙が入っている。それも何匹も。入れておいた柄杓の柄に乗っかって、、、。(2018年夏詠)
すれ違ふツンと樟脳更衣
急に暑くなって、慌ててタンスから出してきたお洒落着、と言ったところだったのだろうか。某名園にてすれ違った観光客らしき人。久し振りに嗅いだ樟脳の匂い、、、。(2018年夏詠)
軒下に吊られフリルの黒日傘
通りがかりに見た道路沿いの家、軒下に逆さに吊るされたフリルの付いた黒日傘が一本、それ以外に何もない。ガラス戸の向うには閉められたカーテンが見えている、、、。(2018年夏詠)
深曇る空より垂れて棕櫚の花
昔は田舎ならどこにでもあったと思う。それは棕櫚縄であったり、葉っぱを使った蠅たたきだったりの需要があったからだろう。私の実家の前にも一本植えられていて毎年毎年伸びて行ったが、高くなり過ぎたのか、百姓を止めたからか、気づいた時には切られていた。掲句は車で走っていて見かけた棕櫚の木、傍にある廃屋の屋根よりも高く、花房の黄色が際立って見えていた、、、。(2018年夏詠)
桜桃の鳥が見にくる熟れ具合
そろそろです。今年こそは負けないように、と思ってはいるのですが、、、。(2018年夏詠)
牛蛙グウと一声沈みけり
ブォーッ、ブォーッ、と低い声で鳴く牛蛙、声も大きいが図体もでかい。もともと食用として輸入されたものらしいから、今更嫌われても牛蛙に責任はない。何度か頂いた(と言うか食べさせられた)事があるが、味は白身の鶏に似た味で美味しい。かと言って、自分で捕まえて食べようとは思えないのが牛蛙。掲句、県北の名園衆楽園での句。池の縁で眠っていたり鳴いていたり、多くの牛蛙が見られる、、、。(2018年夏詠)
この頃のバナナ美味しき朝の卓
国内産のバナナが話題になったのは一昨年ぐらいだったろうか。我々庶民の手の届くような値段ではなかった記憶がある。掲句はスーパーに売っている安物のバナナ。とは言え、安物安物と馬鹿にする事なかれ、最近は種類も豊富で味も一昔前とはずいぶん変化している。個人的な好みから言えば、青い物より完熟して皮が黒くなったぐらいのほうが美味しく感じる、、、。(2018年夏詠)
青梅の青より零れ昨夜の雨
季節は早い。もう青梅の季節になって来た。葉も若葉の緑色、育ち始めた実もまた同じ緑色、その実から光りながら昨夜の雨の雫が、、、。(2018年夏詠)