水門のペンキ塗り立て風光る

川土手に設けられた水門、冬の長い間工事中の看板が出ていたがやっと終わったらしく、ある朝看板が「ペンキ塗りたて」の表示に変わっていた。色は薄いブルー、春の川によく合う。あれから一年、もちろん看板はもう無い。水門の薄いブルーはそのままだがすっかり景色に溶け込んだ色になっている、、、。(2021年春詠)

こつそりと戻りて猫の恋終はる

うっかりしていましたが気づけばこの「犬とあるけば」ももう十年を超えているのです。早いものです。で、いままでの投稿を「猫」で検索すると115件、「犬」で検索すると159件となりました。猫がだいぶ犬に近づいてきた感があります。愛犬もみじが亡くなって二年半、無理もありませんね。思い出が尽きる事は無いのですが増える事はありませんから、、、。(2021年春詠)

春雨や砂場に残るLOVEの文字

確か昨年の2月14日の事だったと思い出したのでこの句を。散歩でいつも通る道沿いの河川敷にある砂場、土手の上から見るとLOVEの文字が雨に濡れている。はたしてこの恋の行方はいかに、、、。(2021年春詠)

氏神へ椿見にゆく建国日

普通の紅い山椿です。神社の薄暗い参道沿いにあります。誰も手を加えないから大きく育っています。沢山の花の紅い花弁と中の蕊の黄色が、薄暗い中で見ると沢山の眼のようでちょっと不気味です。小さな神社です。建国記念日だからと言って何も行事はありません、、、。(2021年春詠)