昨年の立春の句です。春は名のみの、、、。(2022年春詠)
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田蛙の止んで闇より他に無し
田蛙のシーズンです。一斉に鳴いて、一斉に黙って、それが田圃単位ぐらいで伝播していくような気がします。不思議です、、、。(2021年夏詠)
田蛙に皆既月食ゆくりなし
昨年の5月26日は皆既月食だったようです。田蛙は春の季語ですが、この辺りで田水が入り田植が始まるのは五月の下旬、すなわち田蛙の合唱が聞こえるようになるのは今頃からなのです。蛙たちに皆既月食はどう映ったか、、、。(2021年夏詠)
行く春の空を二つに飛行雲
青空を真っ二つに切るように伸びていく飛行機雲、、、。(2021年春詠)
晩春の野をゆく身体ほぐしつつ
気持ちの良い朝は身体のあちこちを動かして、身体をほぐしながら歩きます。もちろん人目がない所ではです。人が現れるとごく自然に、何食わぬ顔にもどります、、、。(2021年春詠)
その上に城址あるてふ山の春
散歩の終点の川向うにある山上に城があったと知ったのはいつだったか。そう思って見上げると確かに川側の斜面は急峻で、守りには適しているようだ。山上からは一帯が隈なく見渡せそうだ。春になると急峻な斜面のあちこちに山桜が咲く、それが終わると山つつじ、藤、朴の花と続く。残念ながら城跡への道は整備されていないらしい、、、。(2021年春詠)
近道の路地に朝餉の目刺の香
昔徒歩通勤をしていた頃に近道のために通り抜けていた路地、その路地に面した家の台所の出窓のすぐ外側だった。料理をする音、洗い物をする音、話し声、そして食欲を誘うちょっと濃い味付けの美味しそうな匂いがしてきたものだった、、、。(2021年春詠)
囀の一樹が高く丘の上
囀を絵にすればちょうどこんなものだろうと思った景。鳥の声がする方を見ると丘の上に大きな木が一本あって、その木の上からホオジロの声が聞こえてくる。木の下には広々とした畑、、、。(2021年春詠)
観世音菩薩眠たき暮の春
雨の日は何となくひんやりする感じ。晴れの日は暑いぐらいで、疲れるせいか何だか眠い。どこの観音様を見ても眠そうに見える、、、。(2021年春詠)
山躑躅天に向かひて道続く
難しい漢字です。パソコンだから使えますが手書きでは書けません、、、。(2021年春詠)