今日から二日、実家の墓掃除です。掲句は日にちは違いますが昨年の実家での句です。人が減って自然が増えて、朝から蜩の声が渦のように聞こえてきます。昔はこれほどじゃあ無かった、、、。(2023年秋詠)
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蜩や片側暮るる峡の村
昨日の夕方外に出ると賑やかな蝉の声の中に混じって聞こえるのは確かに蜩、途端に涼しくなったような気がしました。掲句は昨年、田舎にて、、、。(2022年夏詠)
ひぐらしの山より暮るる峡の村
数日前から蜩の声が聞こえ始めました。川の向うの山のまだ奥のほうでかすかに、暑さで朦朧とした頭にすっと風が入ったような声でした。例年になく早いような、、、。(2017年夏詠)
蜩や翳れば暗し杉木立
(2011年秋詠)
蜩の山より風が吹いてくる
合宿の初日は、休み中の怠惰な生活が祟って、いつもひどいものだった。食事も喉を通らず、休み中の生活を後悔しながら、這うようにして練習をした。そして、一日の練習を終え、グランドの整備が済んだ頃には夕風が立っている。夕日が見える小高い位置に置かれたベンチに座り、蜩の声に包まれて飲む一本のコーラの、何と美味しかったことか、、、。安東次男の<蜩といふ名の裏山をいつも持つ>の句を知った時、私は瞬時にこの合宿の蜩を思い出した。安東次男が津山市沼の出身と知ったのは後のことだが、次男が詠んだ、いつも心にあった蜩とは、まさにあの蜩だったのである、、、。(1998年秋詠)
蜩や庭の続きに父祖の墓
実家の裏手にある古い墓地、石を置いただけの物を含めると全部で二十基ぐらいだろうか、一番新しいもので明治の年号が読み取れる。それ以降は別の墓地へ眠っている。掲句、この年までは父が元気だった。帰省して、墓参りをして、何となく詠んだ句だが、翌年からは自分で掃除をすることになった。蜩どころでは無くなってしまった、、、。(2002年秋詠)