何かの拍子に虫の声が止む時がある。後に残る闇、、、。(2021年秋詠)
通る人なくて秋草わがままに
人が通ればそこが道になるし、通らなければ道も消えて行きますね、、、。(2021年秋詠)
音立てず泳げるものに秋の蛇
騒がしい蛇は居ませんね。句とは関係ありませんが、彼岸を過ぎたのでそろそろ冬眠の準備に入るのでしょうね、、、。(2021年秋詠)
名刹へ小道一キロ秋桜
秋分、お彼岸です。無人駅を出ると寺への案内標識、寺の名前と1kmの文字、赤い矢印が書いてある。すべて手書き。あとは標識に従ってコスモスの咲く小道をひたすら歩いて行くだけ、、、。(2021年秋詠)
鉄橋の電車放てり秋の声
これも一つの秋の声、、、。(2021年秋詠)
稲滓火の煙我が家を狙ひ撃ち
我が家より田圃のほうが昔からあったのだから何も文句はありません。ただひたすら風向きが変わってくれるのを願うのみです、、、。(2021年秋詠)
時々は風に負けたる蜻蛉かな
昨日のような台風の日にはさすがに蜻蛉もじっと身を潜めているのだろう、目にすることはないが、少しぐらいの風の日なら平気でとびまわっている。それが何かの拍子で突風に吹かれると、あっという間に流されてゆく。抗うように羽を動かすが、明らかに自分の思う方向と違う方向のように見える、、、。(2021年秋詠)
括られし紐の真白し秋桜
ご近所の台風対策です。昨年の句です、、、。(2021年秋詠)
日本語で書けばりりりり虫の声
立樹の割と高い位置から聞こえてくる。数が多くて結構賑やか。三十年ほど前から聞こえだしたような記憶がある。もしかしたら外来種かも知れない、、、。(2021年秋詠)
遠来の風のまにまに鵙の声
また台風が来ますね。掲句、確か昨年の台風の時かと、、、。(2021年秋詠)