久し振りに犬の句です。犬も犬種によって抜毛にずいぶん差があります。プードルは全くと言っていいほど抜毛がありません。逆にラブラドールは抜毛の多い犬種です。普段でも多いのですが、年二回、夏毛と冬毛に生え変わる季節には大変でした。ブラッシングをした毛でクッションでも作ろうかとよく思ったものです、、、。(2018年冬詠)
月: 2020年1月
食道を抜け胃の腑へと寒の水
一年の内で一番水が美味しいのは寒の間だろうと思っています。朝一番、起きがけに飲む寒の水、喉を抜け食道を通り、じわりと胃に染み渡って行く。その感覚がたまらない、、、。(2018年冬詠)
大胆にふくら雀となりにけり
出窓のむこうが生垣になっていて、そこに雀がやって来ます。たいていはこちらに気づくと逃げて行きますが、時にはこんな雀も。よく膨らんで、大きさと言い、図々しさと言い、きっと雄のボス的な存在の雀なんでしょうね、、、。(2018年冬詠)
一夜にて枝に雪咲く並木道
もしかして今年はこのまま雪の降らない冬で終わるのではないだろうかと心配しています。北の山では暖かくなると冬に積もった雪が解けて川に水を供給します。だから雪が降らないと夏の水不足が心配されます。掲句は昨年の雪の朝、近くの土手の桜並木です、、、。(2018年冬詠)
弱く押し強く引く鋸日脚伸ぶ
今年の年賀状で使った句です、、、。少しずつ、少しずつ太陽の位置が高くなり、少しずつ、すこしずつ昼間が長くなって行きます。一年で一番楽しみな季節です。寒さはこれからなんですけどもね、、、。(2018年冬詠)
歩きつつ言葉紡げば冬ぬくし
小寒です。暖冬です、、、。(2018年冬詠)
姦しき一樹まるごと冬の鵯
近所の小さな神社、四日ともなると人影はない。賑やかなのは神苑の高木を占拠している鵯の声、、、。(2018年冬詠)
テレビ欄見てはため息炬燵守
正月だからゆっくりテレビでも見て、などとは思わない。無理もない。年中休みなのだから、、、。(2018年冬詠)
人影のなき故郷の初山河
過疎化の進む故郷です。しかし、故郷の山はいつ見てもありがたい。去り難いのです、、、。(2019年新年詠)
誰一人会はず二日の散歩かな
さすがに正月二日の、それも早朝から散歩している人はいない、、、。(2019年新年詠)