全身に力蝮を打つ漢

朝の道に轢死の蝮の子が一匹、草原要注意の季節です。掲句は以前見た景を思い出して詠んだ句です。知り合いの農家の男性が畦道で大きな棒を何度も振り下ろす姿、遠くから見ても分かるその全身の力の入れよう、すぐに蝮と直感できました。後で聞くと確かにその通りでした、、、。(2021年夏詠)

蝮の子憐れ死しても覗かるる

蝮がいる所に住んで、蛇を見るとつい蝮かどうかを確かめる癖がついています。たとえそれが死んだ蛇であろうと、大小にかかわらず、その模様を確かめます。蝮でなければ安心するだけですが、蝮の場合は情報を共有します。その為にも恐る恐る覗き込みます。一匹いれば必ず周囲に何匹かいると言われているからです。今年もすでに数匹、、、。(2020年夏詠)

蝮見しばかりに夜の眠られず

蛇や蝮や、しょっちゅう句材にしているような気がして、このブログを蛇で検索してみると、なんと19件もヒットしてしまいました。書くことに事欠く昨今、またもや蝮に登場してもらいました。とは言うものの、今年はまだ蝮にはお目にかかっておりません。普通の蛇なら、ほぼ毎日、散歩の度に出会って、こちらもビックリ、蛇もビックリしています。そろそろ草むらに注意が必要な季節になってきました、、、。(2014年夏詠)