鳶のあと夏蝶来たるにはたづみ

河原の大きな轍の跡に前日の雨で水たまりが出来ており、その傍に水を飲みに降りた鳶が立っていた。いつも見かける鳶で、どこに居ても一定の距離に近づくと必ず逃げていく。その日も近づくと案の定逃げてしまった。いつもと違っていたのは、その後へ大きな黒揚羽が降りてきたことだった。人間に対してはこちらのほうが図々しい。近づくとギリギリで逃げて、離れるとまたすぐに戻って来る。同じ水を飲む、その鳶と揚羽のギャップが面白かった、、、。(2014年夏詠)

夏蝶の二頭もつるることもなく

とある午後の土手の並木の木陰での景、大きいから落ち着いている訳でもないだろうが、黒い揚羽が二頭、優雅に舞っていた、、、。定説は無いようですが、なんで蝶は一頭、二頭と数えるのでしょうね、、、?(2013年夏詠)