さてシャネルの5番がどんな香水だったのか、実のところ知らないが、少年の心をくすぐるにはこの名前だけで十分だった。美観地区を歩くと最近大陸から来た女性が多い。最近は服装も化粧も日本人と変わらない。レンタルの着物を着ていたりするともう見分けがつかない。分かるのは香水の匂い。今は昔、多くはないが仕事で何回か訪れた大陸に溢れていた匂い。これはいまだに変わらず人気があると言うことだろうか。これがシャネルの5番だったりすると、ちょっと夢が壊れるなあ、、、。(2016年夏詠)
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古池や主の如くに牛蛙
芭蕉の古池もこんなだったのかと思う近くの神社裏の古池。魚の姿は無く、少しばかりの睡蓮と蒲が大きく育っている。住んでいるのは蛙、もちろん牛蛙ばかりではないが、存在感を示しているのは牛蛙、何匹かが周囲を威嚇するような大きな声で鳴いている。池に飛び込む音にも情緒は無い。ドッブンと飛び込む、、、。(2016年夏詠)
庭箒ふれなば動く雨蛙
どこで生まれるのか分からないものにアマガエルがいます。我が家の庭にもたくさんいますが、蛙になるまでどこで生活しているのか不明です。今の時季になると小さい(1cmにも満たないような)蛙が出現します。たくさん生まれてたくさん死んでいくという事でしょうか、踏まれたわけでもないのに、コンクリートの上で何匹も干からびています。木の上で発生して、落ちたところが硬いコンクリートだったということかも知れませんが、これは私にも助けようがありません、、、。(2016年夏詠)
青田風勢そのまま神域へ
早いものですね。六月に植えられた苗がもう青田になっています。風が抜けて行きます。田圃を越えて、その向こうの氏神様へ、、、。(2016年夏詠)
扇風機うなづく事のなかりけり
昔の扇風機しかありませんのでこう思っていたのですが、どうも最近の扇風機はそうでもなさそうですね。時代は変わります、、、。(2016年夏詠)
花火待つ土手の温みに尻置いて
花火をもう一句。この温みが何んとも懐かしいのです、、、。(2016年夏詠)
潔くなりたし空の花火ほど
花火のシーズンですね。毎週のように土曜日の夜になると花火の音が聞こえてきます。完全に光が消えて音が聞こえてくるぐらいの遠花火です、、、。(2016年夏詠)
浦路地の軒先低し夏つばめ
ちょっと昔の下津井での句です。相変わらずの路地好きです、、、。(2011年夏詠)
夕立の来るぞと庭の木々騒ぐ
待ちに待ったと言うと可笑しいですが、夕立の来る前のざわめきは好きです、、、。(2016年夏詠)
一枚に男と鷺と二番草
暑い中を田に入って草をとる姿、昔は普通でしたが、ずいぶん少なくなりました。その姿を見ると声をかけるのもはばかられる気がします。一度腰を曲げるとしばらくは下を向いたままなので、その間に通り過ぎようと思ったりします、、、。(2016年夏詠)