遠くの見慣れた風景の中ににょっきりと出現した長いクレーンの腕。少しずつ、少しずつ動いている。建前だろう、槌音も聞こえて来る。どの辺りだろうと頭の中に地図を広げてみる、、、。(2019年春詠)
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角曲がる度遠足の子等に遇う
昨年の倉敷美観地区での句。観光客も多かったけど子供たちも多かった。次から次に湧いて出るように出くわす子供たちの列。今年はどうだろう?ウイルス騒ぎで少ないかな?早く終息して欲しいものですね、、、。(2019年春詠)
千の花咲けど地の花犬ふぐり
暖冬で早くからいろいろな植物が動き始めたものだから、犬ふぐりの事をすっかり忘れていました。気づけばもうあちこちに、、、。(2019年春詠)
春の音させ手水舎の竹の樋
神社の手水舎、青竹の樋の先からチョロチョロチョロチョロ、春ともなれば音も軽い、、、。(2019年春詠)
春嵐空に電線鳴りどほし
冬なら虎落笛と聞こえる電線の音、春と言うだけでその音も明るく聞こえる。とは言え、風の強さは同じ、散歩も早々に切り上げる、、、。(2019年春詠)
生き物の如く岩打つ雪解川
雪解けに限らず増水した川の流れを見ていると生命力を感じる。出水の濁った川は川そのものが巨大な蛇のように思えるし、雪解川の水流は何かの拍子に巨大な魚の尻尾のように岩を打ち飛沫を飛ばす、、、。(2019年春詠)
余寒なほ遠くの山に白きもの
暖かくなったり、寒くなったり、、、。(2019年春詠)
相寄りてなほ囀の続きけり
賑やかになってきましたよ、、、!(2019年春詠)
春光や広き鶏舎に鶏一羽
大きな鶏舎が三つに区切られている。静か。全部空っぽと思いきや、通り過ぎようとすると端っこの一角に鶏が一羽。コッココッコと言いながら出て来た。姿から白色レグホンだろう。春の光がまぶしい倉敷阿智神社の鶏舎、すなわち神鶏、、、?(2019年春詠)
小さき庭なれど遅速の梅二本
たまたまか、意図的に植えられたものなのか。他所の庭なれど気になる、、、。(2019年春詠)