倉敷美観地区へ行くと絵を描く集団によく出会う。思い思いに膝の上にスケッチブックを開いたり、夏になると片手に日傘片手に絵筆なんて姿も目にする。あんなふうに自由に絵を描ける人が羨ましい。時々本格的にイーゼルを立てて一心不乱の人も、、、。(2019年春詠)
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チェンソーの音の覚めよと春の山
友人から借りて来て初めてチェンソーを使ってみました。怪我をしないようにとそればかり気にして、それだけで疲れてしまいました。しかしパワーは確かに凄い。このひ弱な手で大きな木もなんなく切れるのですから。面白くて必要な木まで切ってしまいそう、、、。(2019年春詠)
捨てられてバケツ底無し冴返る
砕石場横の草むらにブリキのバケツ、誰がこんなところにと覗いて見ると底が無い。底が無いのにいくつかの空缶が入れてある。一年経った今も同じところに、もう周囲の色になじんで誰も気づかない、、、。(2019年春詠)
一歩づつ重ねて百歩試歩の春
昨年の春、愛犬の試歩です。「引っ張っているようにしか見えん、可哀そうじゃが」とよく言われました。決してそんな事はなくて、犬のペースでゆっくり、ゆっくり、、、。(2019年春詠)
うららかや車夫も英語ですらすらと
昨年の倉敷美観地区での句。流暢とまでは行かないが、外人客の質問にすらすらと答える人力車夫、お見事でした。今年はコロナウイルスの影響で たぶん 人が少ないでしょうね、、、。(2019年春詠)
風ありし梅の咲きつつ匂ひつつ
隣家の梅が咲き始めた。毎年早いが今年はさらに早い。ここに来ての強い寒波の中で健気に咲いている、、、。(2019年春詠)
暖かし幽体離脱したきほど
立春と共に寒さが戻って来た。いい加減なもので、寒くなると暖かさが恋しい、、、。(2019年夏詠)
恋猫の朝帰りして嗄れ声
そろそろシーズンです。おかしな物で、猫が家にばかりいるとどこか悪いのではないかと心配になったりする、、、。(2019年春詠)
抜道のいつよりそこに藪椿
神社裏の杜を抜ける小径、久し振りに通ったら藪椿が咲いていた。腰ほどの高さの幼木、花が咲いていなかったら気付かなかっただろう、、、。(2019年春詠)
CDの返す春光虹色に
鳥避けに吊るしてあるCDが風に揺れてキラキラキラキラ、、、。(2019年春詠)