髪少し乱れひいなの官女かな

最近は町をあげてのひな祭りが盛んですね。県北では勝山、県南では倉敷、掲句は昨年の倉敷阿知神社の雛飾りです。先日句会への途中で足守を通りましたがここもおすすめのスポットです。派手ではありませんが狭い通りに沿った古い町並みに雛飾りがよく似合います。わき見運転は危険ですが、車のスピードを落としてゆっくり通り抜けるだけでも十分に楽しめますよ、、、。(2018年春詠)

春雪嶺山廬かくやと思ひけり

散歩の途中で眺める中国山地の山々、年に数回は見事な雪景色を見せてくれる。そんな景色を眺めていると飯田龍太の句集に載っている甲斐の山々の雪景色を思い出す。この景色だけ見ればたぶんそれに勝るとも劣らないだろうと思うのだが、、、。(2018年春詠)

川底に赤錆の鎌冴返る

散歩途中に覗き込んだ用水路の底に一本の赤さびた鎌、ずいぶん長くそこに沈んでいたのだろうと思える色、どうして今まで気づかなかったのだろうか不思議なものです。気づけば毎日覗いて見たくなるのですが、やがて水量も増え、水草が生え、いつの間にか忘れてしまいます。これもいつもの事です、、、。(2018年春詠)