身近にあるのに気づかない花。気づいた時にはすでに億万の中の一つの花、、、。(2020年春詠)
カテゴリー: 2020
覚え無きものに鼾と春の夢
なんと言われようと、記憶にはないのです、、、。(2020年春詠)
浅春の湯気立ててゐる朝の屋根
大霜の朝は野山はもちろん家々の屋根も真っ白です。そこに太陽が当たると一気に屋根の温度が上昇するのでしょう、霜が融けて水蒸気になってもやもやと昇って行きます。春の霜ならではの光景です、、、。(2020年春詠)
尻上げてよいしよと潜る春の鴨
たぶんもう川底には水草の芽が出ているのでしょうね。鴨たちが日差の中でお尻を上げては潜って行きます。見ていて楽しい景です、、、。(2020年春詠)
うすらひの縁より崩れ漂へり
凍っているんだか融けているんだか、つい触ってみたくなる薄氷、、、。(2020年春詠)
恋猫の後姿に玉二つ
我が家の雄猫、先日一日だけ鳴きながら外を歩いていましたが、それっきり静か。それはそれで飼い主としては結構心配なのです。元は野良猫で年齢は不詳とは言うものの男の子は元気が一番です、、、。(2020年春詠)
冴返る耳の後もつま先も
昨日の立春は思わぬ寒さでした。春と思えば耐えられますが、寒い時は寒いですね、、、。(2020年春詠)
立春のピリリと朝の空気かな
掲句は昨年の立春、今年はこうじゃあ無いですね。いよいよ春。俳句と出会って良かったと思う事の一つは季節の先取りです。暖かくなるのはまだ先ですが、春と思えば同じ寒さも冬とは違うものです、、、。(2020年春詠)
初天神願い届けと太鼓鳴る
ちょうど拝殿前に来たときにドドン・ドンドコとお祓い前の大太鼓が鳴り始め、祝詞の声が聞こえて来た。そう言えば今日は初天神、境内奥の菅原神社の末社前には合格祈願のだるまの売場が設えられている。すでに売れたという事かだるまの数は少ない。受験生ガンバレよ!と、見かけた受験生らしき若者と母親の二人連れに心の中で声をかけた。昨年の初天神、、、。(2020年新年)
骨正月猫がねずみを咥へくる
二十日正月、正月の納め日と書いてある。骨正月とも言うのは正月用の魚の残りの骨で料理を作ったことからとも。昨年はこの日が我が家の猫の狩初め、大きなネズミを咥えて帰って来た。新聞紙を広げて食べる所を作ってやったり、褒めてやったりと大変だった。ちなみに今年は小正月が狩初め、雀を咥えて帰って来た、、、。(2020年新年詠)