野も山も、それを映す川も緑色。暦の上では春も今日まで、、、。(2024年春詠)
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物憂げに少女が一人暮の春
散歩途中で見かけた物憂げに河原を歩く少女。たぶん近所の少女と思うが、そうだとすると知らない間にずいぶん成長したものだ。水色のランドセルで、「おはよう」と声をかけると蚊の鳴くような声でうつむいたまま「おはよう」と返してくれたのは一年生の時。愛犬もみじに「触ってもいい?」と聞いてきたのはいつだったか、、、。(2024年春詠)
暮の春住み古し地も古里も
連休の狭間、いかがお過ごしでしょうか?掲句は昨年、思い立って帰省した故郷での句。どこに行っても暮の春は暮の春、、、。(2022年春詠)
耳朶撫づる風のやさしき暮の春
また寒さが戻るとか。暑くなったり寒くなったり、忙しいですね。掲句は昨年、心地よい風に出会った暮の春、、、。(2022年春詠)
観世音菩薩眠たき暮の春
雨の日は何となくひんやりする感じ。晴れの日は暑いぐらいで、疲れるせいか何だか眠い。どこの観音様を見ても眠そうに見える、、、。(2021年春詠)
雄猫に見ゆる疲れや暮の春
我が家の猫、この時季は寝るばっかりしています。もっとも昼間寝ているという事は夜に出掛けている、という事かも知れませんが、、、。(2020年春詠)
満ち足りし声の鳥どち暮の春
朝から鳥の声で満ちています。暖かくなって、食べるものが増えて、「これが歌わずにおられるか」と言ったところでしょうか、良い季節です、、、。(2018年春詠)
街騒の音の後に暮の春
石段を上り振り返ると遠くまで甍の波が広がっている。車の音、クラクションの音、途切れることのないざわめきが街の底を這うように聞えて来る。あふれる日差に甍は光り、その向こうにある山は半ばかげろうように見えている。明らかに夏は近い。阿智神社にて、、、。(2017年春詠)
生垣にざうり干されて暮の春
そろそろ生垣の剪定に入らねばと思いつつ日々が過ぎて行きます。それはさておき、生垣は履物を干すのにちょうど良い。特にゾウリは座りが良い。掲句、通りがかりに見た近所の生垣、、、。(2014年春詠)
見ゆるものみなやはらかし暮の春
五月に入りましたね。かつて黄金週間、今ゴールデンウィーク、毎日が休みの身の上としてはただ坦々と暮らすのみです。下手に出かけると交通事故に遭いそうで、、、。(2014年春詠)