水鳥だって寒いよりは暖かいほうが良いに決まっている。賑やかで広い川面を広く使って動いている。羽繕いをしたり、追っかけっこをしたり、見張の鳥の声も大きく明るい、、、。(2018年冬詠)
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落葉焚く寺苑の塀に煙濃し
年末の大掃除でしょうか、塀が高くて中が見えない、、、。(2018年冬詠)
枯葎雀の宿となつてゐし
とにかく賑やか、とにかく明るい。精米工場脇の大きな枯葎、動き始めた工場の騒音にも負けてはいない。冬の朝日が降り注いでいる、、、。(2018年冬詠)
冬晴やホテルの小窓みな開けて
偶然にお掃除タイムだったのでしょう。見上げた今時の細長いビジネスホテルの小窓、ずらりと開けられて冬晴の日差を受けていました、、、。(2018年冬詠)
物想ふ人ある銀杏落葉かな
車で通りがかりに見た風景、大きな銀杏の木の下は一面に黄金色の落葉、ベンチが一つ置いてある。その傍に佇む男、ややうつむき気味、、、。(2018年冬詠)
絵ばかりの新聞全紙冬日向
最近の新聞、広告が多いですね。それも全紙の、、、。(2018年冬詠)
着ぶくれし人着ぶくれし人を連れ
散歩の途中で時々出会う女性の二人連れ、どちらも暖かそうな防寒着姿、、、。(2018年冬詠)
門川の涸れて積もりし柿落葉
裏の用水路、農業用だから冬は水の必要がなく、涸れてしまいます。傍にある柿の木の落葉が、風に寄せられて、うまい具合に用水路の中に積もっています。年末までには一度掃除しようかな。柿の実はまだたくさん残っています。もう何度か霜に当たって真っ赤です。これも年末までには何とか整理したいな。と、したい事だらけで、時間だけが過ぎて行きます、、、。(2018年冬詠)
草枯れて出づる豪雨の災禍痕
大した被害も無かった事もあるし、人間が単純だから数か月たつと豪雨の恐さも頭の隅のほうへ仕舞っている。それを戒めるように、散歩の途中で何気なく見た枯草の下から現れた大きくえぐられた川岸、、、。(2018年冬詠)
振り返る尾ばかり太き痩狐
先日書いた狐罠から10mほど歩くと枯野がある。建設会社の資材置場だが使われる事が少なく、いつの間にか芒や葛や泡立ち草が生い茂って、人が踏み込めない状態になっている。そこに入ろうとしてこちらに気づき、ふり向いた動物、痩せた身体に不釣り合いな尻尾の太さは明らかに狐。どうやらそこを住み家にしているらしい。当然、狐罠の存在は知ってのことだろう、、、。(2018年冬詠)