もう大丈夫だろうと傘を持たずに出かけた雨上がりの朝の散歩の並木道、、、。(2022年夏詠)
タグ: 夏
木下闇猫の眼の浅緑
上手く隠れているつもりなんだろうがお見通しだよ。と思いつつ、知らんふりして通り過ぎる、、、。(2022年夏詠)
新しき刺を育てて花茨
良い匂いがすると思えば野茨の花、小さな白い花もまとまれば見ごたえがある。ちょっとだけ鼻を近づけて、見ると新しい刺が育っている。小さいが鋭い、、、。(2022年夏詠)
横断の毛虫に広き道の幅
毛虫もいろいろ。掲句は束子を小さくしたようなよく目にする毛虫。一生懸命道路を渡って行くが、人間の足やら車のタイヤやら危険は多い。調べてみると人間には全く害の無い毛虫らしい。それが分ってからはやさしく見守ることにしている、、、。(2022年夏詠)
窓開けて組合事務所柿若葉
これも思い出して詠んだ句です。会社の敷地の端っこにプレハブの組合事務所がありました。ちょうどその窓の外にあった柿の木、組合事務所は床が落ちそうな、戸の開け閉めにもテクニックが要るような古びた(おそらく中古の)プレハブでしたが、柿の木はまだ若い木でした。メーデーの頃に窓を開けるとちょうど目の前にある若葉がきれいでした。たぶん誰かが食べた柿の種から育った若木だったのでしょうね、、、。(2022年夏詠)
初夏の空に大きく軍用機
だいぶ前に見た景、ウクライナと重なってふと思い出して詠んだ句です。大きな音がして低い位置を飛んでいく軍用機、ほんのわずかな時間の出来事でしたが驚きました。通常のコースを外れて飛んだとか、衝撃波で農家の納屋が壊れたとか、後になって聞きました。本当の戦場ならこんなのんびりした情報では済まないですね、、、。(2022年夏詠)
日本列島晴れて立夏の朝となる
昨年の立夏です。今年はどうやら雨模様、、、。(2022年夏詠)
花は葉に三鬼の城の風ばかり
桜はすっかり葉桜に、夏を先取りです。掲句は昨年、散髪帰りに53号線から鶴山公園を眺めて、、、。(2022年春詠)
ゆき合ひの空遠くあり月見草
夕散歩、、、。(2021年秋詠)
目玉焼き落してジュッと広島忌
去年はたまたま目玉焼きを作っていてこんな句になりました。私が子供の頃は平和学習もなく、この日を意識する事はありませんでした。意識し始めたのは俳句を始めて季語としての原爆忌、広島忌を知ってからです。それからは忘れた事はありません、、、。(2021年夏詠)