秋の山の次は秋の川での一句。秋の川の水面は静かで物がよく映る。水面近くを飛ぶ白鷺、水面に映るその影がまるで対称、、、。(2023年秋詠)
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靴脱いで浸す両足秋の川
どうって事は無いけど気持ち良い!田舎の家の前の小川にて、、、。(2022年秋詠)
小魚の返す煌き秋の川
橋の上から小川を眺めると沢山の小魚が群れている。時折横向きになり腹を見せると腹に太陽が反射してキラリと光る。お互いに見せ合って楽しんでいるように、一匹が終わると別の一匹がキラリと光る。まるで人間の子供たちが遊んでいるのと同じようだ、、、。(2020年秋詠)
石投げて水音一つ秋の川
秋の川には秋の音が、、、。(2020年秋詠)
鷺の黙鵜の黙長し秋の川
この時季の川は流れも遅く、何だかのんびりして見えます。鷺も鵜も川の中に露出した岩場の上に並んで突っ立っています。その動かない時間もやけに長いのです、、、。(2018年秋詠)
流れ行く水に落着き秋の川
暑さもやっと、、、。(2017年秋詠)
洗面器流され秋の川に出る
台風、秋雨前線と雨続きで川の水量が増えています。勢いもいい。幸いに被害が出るほどではありませんので安心して眺めています。掲句は一昨年、増水した川を流れる洗面器です。たいていは途中でひっくり返るものですが、流れ始めて間がないのか、うまいこと上を向いてどんぶらこどんぶらこ、、、。(2014年秋詠)
秋の空映して秋の川となる
立秋です。とは言うものの連日の猛暑、秋らしくなるのはもうしばらく先のことですね。せめて俳句だけにでも、小さな秋を見つけられると良いのですが、、、。(2015年秋詠)
遠き山近くに映し秋の川
久しぶりに老釣師を見かけた。それも、田圃の脇を流れる小さな水路をねらっているところだった。「こんな所で釣れるんですか?」と聞くと「ああ、釣れるよ」と、傍らの青いバケツを指差す。覗くと5Cmぐらいの魚が二匹、「ホントだ」「白ハエじゃあのうて、タナゴじゃけどなあ」と言いながら、餌に手を伸ばす。その先を見ると、「んっ?餌はスパゲッティですか?」「ああ、ミミズでもええんじゃけどなあ、今日はちょっとこれでやってみよう思うて」「へえ~っ!いろいろ工夫されるんですね」「、、、。最近眼が見えんようになって」と、スパゲッティの餌付けに時間がかかっている。やっと出来たところで、「竿もホントはこんな長いのは要らんのじゃがなあ」と言いながら竿を伸ばす。確かに、3mほどの竿は水路には立派すぎる、、、。(2013年秋詠)
秋の川見てをるところ覗く人
吟行地を探して津山線のとある駅の近くを歩いていると橋があった。橋の上から覗くと水の澄んだきれいな川がある。魚影も濃い。少し先には公園らしきところも見える。欄干にもたれて考え込んでいると、通りがかった背広姿の老人、川に何か居るのだろうかと覗き込む。確かに居る。居るのだが、どこの川でも見かける鮠や鮒、珍しいものではない。やがて他に珍しいものを見つけられずに老人は去っていった。これを見ながら考え込んでいるのは俳人ぐらいのものですよ。結局ここは候補地から外したが、いつかのために、どこの駅かは伏せておこう、、、。(2013年秋詠)