リモコンの声やさしくて冬深し

昨年の今頃でした。お風呂のボイラーが壊れ、寒波の中で数日間お風呂無し、お湯なし、最悪のクリスマスを過ごしました。幸い年末には新しいボイラーが間に合いましたが、ひねればお湯の出る生活を改めて有難く感じた数日でした。掲句はその新しいボイラーのリモコン、優しい女性の声で親切に教えてくれるのです。「熱いお湯が出ます」とか「お湯張りをします」とか「お風呂が沸きました」とかですが、つい「はいはい、わかりましたよ」なんて言いたくなるのです、、、。(2017年冬詠)

枝切つて薬ぬりやる冬木かな

イチジクやら柿やらの木、冬の間に来年に向けて枝を整理してやります。大きな切り口には薬を塗って保護してやります。それ用の薬も売っているのですが、木工用のボンドでも大丈夫らしいです、、、。(2017年冬詠)

霜晴の一番高き墓に鳶

田舎だからちょっと歩くと墓地に出会います。我が家からも墓地が見えます。そんな墓地の一つです。大きな墓地ではありませんが、それでも十軒分ぐらいよりは多いでしょうか。中央部分が丘のように少し高くなっています。霜晴のまだ朝日の出る前の張りつめた空気の中、その高い位置の一番高い墓の上に鳶が一羽、それだけの事です、、、。(2017年冬詠)