線路近くに住んでいるので日常的に踏切の音を聞いています。同じ踏切の音も雨の日に聞くと何となく濡れた音に、、、。(2021年秋詠)
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すいつちよの命潰えてなほ青し
朝の散歩道にて、、、。(2021年秋詠)
秋燕のくつ付きさうに濁り川
大雨で増水した濁流の川面すれすれに沢山の燕が滑空する。人間の眼には見えないけれど、たぶん餌になる虫が多いのだろうと推測できる、、、。(2021年秋詠)
朝の田に稗を抱へて仁王立ち
収穫前の稗抜き、見ていて稲作でこれが一番大変そう。ご苦労様ですと心の中で言って通り過ぎる、、、。(2021年秋詠)
鉄橋を渡りて長き秋の声
いつもより警笛が長いのは線路の先に障害物が見えたからだろうが、遠くで聞くとこの長さが心地よい。まさに秋の声、、、。(2021年秋詠)
早稲晩稲パッチワークの田となりぬ
早いものですね。もう一週間もすれば稲刈が始まりそうな早稲の田の黄金色、まだ穂の出ていない晩稲の田の緑色、高い位置から眺めるとまるでパッチワークの絵のようです、、、。(2021年秋詠)
庭に来て昨日と同じ赤とんぼ
朝の水やりに出ると庭の同じ場所に同じ赤蜻蛉がとまっている。極端に近づかなければ逃げようともしない。飛び立ってもまた同じところに戻って来る。二日目に見つけた時は偶然と思ったが、三日目になると偶然とは思えなくなる。例によって話しかけたりしているうちに結局一週間ぐらいは居ただろうか。同じ場所に見えなくなった日、探すと少し離れた場所にその姿はあったが、見つかるのを待っていたかのように飛び立つと庭から出て行った、、、。(2021年秋詠)
バジルかと思へば只の秋の草
数年前にも間違えました。植えないものが生える訳が無いですね、、、。(2021年秋詠)
するすると狐の剃雨十日
狐の剃は彼岸花の仲間らしい。彼岸花より薄い色で彼岸花と比べて派手さが無い。それがなぜか数年前から庭の片隅に生えだした。掲句は昨年、降り続いた雨の後に見つけた狐の剃、、、。(2021年秋詠)
庭先の梢に巣箱小鳥来る
車で走っていて見かけた景。庭先に枝打ちをしてスッキリした樫木らしい高い樹が数本並んでをり、巣箱がかけてあるのが見えた。実際はどうか知らないが、そこに小鳥が来ている景を想像すると楽しい、、、。(2021年秋詠)