ぼうとして立つ川端や柳の芽

遠くから見ると冬の間は枯色だった木がなんだか緑色がかって見える。それもはっきりした緑ではなく、ぼんやりと緑色に。視力の衰えかと何度か瞬いてみるが、いっこうにはっきりとはして来ない。まるで自分の頭の中のようだと、春の日差しの中で思ったときの句、、、。(2016年春詠)

車夫一人弁当使ふ柳の芽

倉敷美観地区でお馴染みの人力車の車夫が、河畔の柳の木の下に座って一人で弁当を食べていた。普段は観光客の呼び込みに余念がない車夫だが、この時ばかりは静かに自分の世界に入っているように見えた。風に揺れる芽柳の薄緑が若い車夫に似合っていた、、、。(2009年春詠)

しつかりと胸に赤んぼ柳の芽

人波をさっそうとすり抜けて行く子守帯(と言うのかな?)で胸に赤ん坊を抱いた若いお母さん、イトーヨーカドー岡山店の外、西川から流れてきた小川にかかる橋の上で見かけた景です。赤ん坊とお母さんの一体感がなんともかっこよかった、早春の一こまでした、、、。(2013年春詠)

桟細き倉敷格子柳の芽

倉敷美観地区での句。朝のまだ人通りが少ない頃の美観地区が好きです。かといって、その頃なら良い句が詠めるかというと、そうでもない。たいていが倉敷に着く頃には、津山からの長旅の疲れで、頭は朦朧としていることが多い。七句の出句は至難の技で、ついついこんな句になってしまうのです、、、。ハ、ズ、レ、、、。(2011年春詠)