倉敷観龍寺の山門を入ると正面に見える白障子、たいていピタリと閉まっていて物音はしない。この日はたまたま何やら話し声が。声のする障子の外に長居もできず、早々にその場を離れた、、、。(2021年冬詠)
月: 2022年12月
だんだんと身体の覚めてゆく寒さ
目覚めたらエイヤッと起き出して、身体が寒さに気づく前に着替えてしまう。これがずっと続けている朝の寒さ対策です。これってホントは身体に良いのでしょうか。いきなりポックリ逝かないとも限らない、、、。(2021年冬詠)
戦に破れし猫に冬日向
強いのだか弱いのだか分からない我が家の猫。他所の猫が現れるようになると数日間戦に出て行く。手傷を負った時もそうでない時も、戻って来ると今度は数日間死んだように眠って過ごす。勝ったとも負けたとも言わないが、他所の猫は来なくなるので、たぶん勝ったのだろうとひいき目に見ている、、、。(2021年冬詠)
鯛焼の餡の気分の寝床かな
真冬になれば電気毛布を使いますがまだそこまで寒くありません。少々重くても布団を重ねて中でじっとしていれば十分暖かで心地よいのです。さしあたり鯛焼きの餡子のようなものだなと、ふと、、、。(2021年冬詠)
宅配のバックする音師走空
覚えているもの、郵便配達のバイクの音と宅配のトラックの音。ネットでの買物が増えて、今では宅配の業者まで分かる始末。ですが、この時は散歩途中で聞こえた他所のお宅へバックする音、お歳暮かな、、、。(2021年冬詠)
北風や機影の後を音が追ひ
北風の強い日、その割に雲が少ない青空から飛行音が聞こえてくる。音の当たりを見上げても飛行機は見えない。やっと見つけたのは音よりはるか先、、、。(2021年冬詠)
潰えゆく枯蟷螂の緩慢に
カマキリに限った事ではないが、寒さを増して行く季節の中で、次第に動けなくなって行く昆虫を見ると、本当に可哀そうに思う。本当は逃げたいだろうに動けない。それでも手を触れるとやっとの事で足が動く。そんな自分をどんなふうに思っているのだろうか、、、。(2021年冬詠)
凍つる夜の我が血流を聴く寝床
寒くなりましたね。なかなか寝られない夜、こんな事ってないですか、、、?(2021年冬詠)
冬の川つの字くの字に曲がる音
水量が減って川の曲がりが目立ちます。川音まで一緒に曲がって、、、。(2021年冬詠)
アルプスと紛ふばかり雪の山
掲句は昨年の今頃の句。今年は昨日少しだけですが県境あたりの山に初冠雪が見られました。今年の初冠雪はごま塩程度でした、、、。(2021年冬詠)