落蝉の落ちしばかりか足動く

あれだけ鳴いている蝉も落蝉として目にする数は少ない。採ろうとして採れることが少ないからか、見るとつい触ってみたくなる。しゃがんでよく見るとまだ足が動いている。触ってもそれ以上の動きは無い。一応横の草むらに移動させてやる、、、。(2016年秋詠)

蜘蛛の囲の繕ふてまた繕ふて

全部取るのは面倒なので、とりあえず邪魔になる所の糸を切って置く。次の日にはちゃんと修復されている。また切る。また修復する。で、次第に端のほうが重なったり崩れたり、最初のきれいな巣とはほど遠くなるが、それには頓着しないようでしっかり足を広げて頑張っている、、、。(2016年夏詠)

香水の昔シャネルの五番かな

さてシャネルの5番がどんな香水だったのか、実のところ知らないが、少年の心をくすぐるにはこの名前だけで十分だった。美観地区を歩くと最近大陸から来た女性が多い。最近は服装も化粧も日本人と変わらない。レンタルの着物を着ていたりするともう見分けがつかない。分かるのは香水の匂い。今は昔、多くはないが仕事で何回か訪れた大陸に溢れていた匂い。これはいまだに変わらず人気があると言うことだろうか。これがシャネルの5番だったりすると、ちょっと夢が壊れるなあ、、、。(2016年夏詠)