さすがに朝晩は寒さを感じるようになって来ましたね。お互いに意識して牽制しあっていると思っていたのにいつの間にか、、、。(2020年秋詠)
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秋日濃し漢眠れる土手の草
散歩の途中でふと見ると土手と河原の境のあたりに人が倒れている。あまり身なりが良いようには見えない男性。もしかして行き倒れ、あるいは死人、と思ったがよく見ると微かに動いている。どうするか落ち着いて考えようと、そのままもう少し散歩を続けて、戻ってみると跡形もなく消えていた。どうやら天気が良いので眠っていただけだったらしい、、、。(2020年秋詠)
電柱をのぼりし葛の獣めく
民営化されて以後、小さな単線の線路脇などほとんど手入れされる事がなくなった。葛が生え、線路脇の電柱に上り、上で大きな茂みになっている。そこに風が吹くと大きく揺れる。夜ともなるとまるで生き物のように見える、、、。(2020年秋詠)
でんと腰据ゑたる老爺鯊日和
昔、出張の帰りに某港の防波堤で見た景。時々寄り道を楽しんでいました。天気が良いとつい、、、。(2020年秋詠)
一日でなりし刈田の広さかな
昨日まで黄金色だった田圃が一日で刈田に変わります。稲があった時よりも広く感じるから不思議です、、、。(2020年秋詠)
秋日濃し甕のメダカの子沢山
いつの間にか増えています、、、。(2020年秋詠)
血を吸うて尚離れざる秋の蚊は
なかなか昼間は涼しくなりませんね。庭仕事をしているといまだに蚊に悩まされます。それも夏よりもしつこい気がします。活動出来る期間はもう少し、蚊だって必死なのは分かりますが、、、。(2020年秋詠)
運転手だけの一両秋日和
近くを走る単線の列車、一両だけのことが多い。窓に見えるのは運転手さんだけ。秋晴れの中をコトコト、コトコト、、、。(2020年秋詠)
どんぐりの落ちて音なし草の屋根
某お屋敷の庭に続く小さな門。元は檜皮葺か、屋根が程よく苔むしている。その上に差し掛けるように木の枝がある。見ているちょうどその時、木の実が一つ、、、。(2020年秋詠)
切る度に白さ増す髪そぞろ寒
掲句は昨年、今年はさらに、、、。(2020年秋詠)