ごく普通のなんでもない公園のベンチ、風が吹くと一瞬にして景が変わり、、、。(2020年冬詠)
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闇に色あらばこの色冬の霧
一昨日に書いた暗く鬱陶しい冬の朝の霧、こんな感じです、、、。(2020年冬詠)
一葉忌舞台に開く時雨傘
今日は一葉忌、樋口一葉の忌日です。昔々、学生時代にバイト代無しの代わりに無料で舞台が見えるという条件に誘われて行った「にごりえ、たけくらべ」の大道具組み立てのアルバイト。その舞台で杉村春子さんが下がる時に片手で和傘を開いた時の所作の見事さ、今でも忘れられません、、、。(2020年冬詠)
冬霧や声して見えぬ川の鳥
毎日が霧の朝です。暗い、寒い。夏にはあれだけ出会っていた散歩の人に全く 出 会わなくなりました。元気なのは水鳥だけ、霧の中から、これも声だけですが、、、。(2020年冬詠)
太白を話して冬の朝かな
明けの明星がきれいです、、、。(2020年冬詠)
海見ゆる駅舎の跡や花八手
先日かつて暮らした借家の外を通ったら窓の外に植えられていた八手がやたらと大きくなって白い花をつけていた。掲句は風の道の鷲羽山駅(下津井)の記憶、昨年ではない、、、。(2020年冬詠)
小春日の猫がくつろぐ屋根の上
何やら音がすると二階の窓から覗くと屋根の上に猫が、日差の中で気持ちよさそう、、、。(2020年冬詠)
寝転べばまぶた重なる冬日向
まぶしさと暖かさでつい、、、。(2020年冬詠)
木の葉時雨きらきら日差返しつつ
窓から見えるのは山ばかり。色づいた雑木たちが落葉の季節を迎えている。その雑木たちを縫うようにして降り注ぐ日差の中を、落葉が切れ目なくきらめきながら降ってくる、、、。(2020年冬詠)
枯芒濡れて亡者の手のやうに
いつかどこかで見た地獄絵図のように、盛りを過ぎた濡れた芒の群が、まるで亡者達が手を上げているように見える。土手の上から眺めた冬の河原の景、、、。(2020年冬詠)